アトピー漢方の名医による治療実態とは

アトピー症状期間中の姿と治った後の写真

漢方の名医たちから10年間、治療を受けてきた。

初診が半年待ちの有名漢方クリニックにも通院した。

しかし、通院している間にアトピーが激しく悪化してしまった。

漢方を飲んでも治らず、退社するまでアトピーは激悪化してしまった(当時の写真:左)。

アトピーを完治させた時は、漢方もステロイドもやっていない。

現在、すっきり完治できている(写真右側)。

漢方薬の名医を探して一縷の望みを託す。

お気持ちよくわかります。

私の場合、アトピーの漢方の名医から治療を受けること10年ちかく。

しかし、皮膚は黒い色素が沈着した結果に終わりました。

極度の乾燥肌と炎症は治りませんでした。

おまけに漢方治療中の突然の悪化も経験したのです。

煎じ薬を飲んでも悪化がおさまらず会社を辞める憂き目に。

皮膚に水分を送る保険適用外の漢方薬を飲んでいたのですが、アトピーは治りませんでした。

結局、名医はなにをしてくれたか? 

このページはアトピー完治経験者による漢方薬治療の体験談です。

アトピー漢方の名医による治療の実態とは?

漢方治療を始めて受けたのが18歳の時です。

以来、漢方薬は10年以上飲みました。その間、複数の名医の扉を叩きました。

初めに飲んだのが「ツムラの漢方薬」です。

大阪市立大学付属病院のT先生が初めての漢方医でした。

「黄連解毒剤」「小柴胡湯」を飲みました。初めは本当に苦くて飲みづらかったです。

漢方薬を飲んで3日目くらいにものすごくアトピーが悪化しました。

顔と首の掻き傷から滲出液が溢れるように流れだしました。「めんげん」「好転反応」と呼ばれるものでしょう。

漢方薬の作用で排毒がなされたわけです。漢方薬ではよくあることです。

次の週に大学病院へ行き症状を伝えました。

すると、先生は慌ただしく立ち上がり「そしたら飲むな!」と憮然と短く言うだけでした。なんの説明も慰めもありません。

浸出液が止まり、ほどなくしてから漢方を飲むようになりました。

大学に入学して、そして卒業してからもツムラの漢方薬を飲み続けました。

しかし秋・冬・春を中心にアトピーが悪化したのです。

漢方薬を飲んでますと肌が黒くなるケースがあるそうです。

私は色白の肌だったのですが漢方を飲んでから肌が「色黒」になりました。

漢方で皮膚が黒く色素沈着したのか肌の黒ずみはなかなか消えませんでした。

あとになってから「そういえば漢方薬飲んでいる人は肌の色が黒くなるよな」と別の漢方医からいわれました。

そんなこともつゆ知らず、私は毎日、ツムラの漢方薬を飲みました。

しかしアトピーは完治しません。痒みと炎症、乾燥肌はひどくなるばかりでした。

名医から「慢性病」と告げられた私

さて、私が最初に通院していた大阪市立大学付属病院ですが、そこの名医が突然に亡くなられたのです。

そこで知人に紹介してもらった大阪市内にある漢方専門の皮膚科に行きました。

そこでもツムラの漢方でした。まったく治りません。ますますひどくなるばかりでした。

顔は赤くはれ上がり年間を通じて上半身が赤黒くかさつき、肌の乾燥が辛かった。

肌には漢方クリームを処方されました。漢方クリームを塗ると肌呼吸が出来ず、その息苦しさに生きた心地がしない日々が続きましたね。

それでも週に1回の通院日には、朝から漢方クリニックに行きました。

ここに通って2年目のある日。

私は「いつになればアトピーが治りますか?」と診察室で先生に尋ねたのです。

そしたら、どんな返事があったと思いますか?

「あんたは慢性病だから治らない」とあっさり言われたのです。

「はあ?」私はその言葉に強い憤りを感じました。

2年も通院して、突き放すような言葉。振り出しに戻されたような言葉に私は一気にその医師への信頼を失いました。

ですので、患者仲間から紹介された東洋医学界の最高権威であり薬科大学でも指導していた名医が院長を務める「漢方専門クリニック」に通院することに決めたのです。

それは初診が半年待ちの大阪市内にあるクリニックでした。

ベテランの熟達した老医師を見て「アトピーは治る」と期待しました。しかし、治るどころか退職するほど悪化したのです。

その漢方クリニックでは「漢方の煎じ薬」を処方されました。

その名医は「ツムラのパウダータイプの漢方薬は万人向けであり、その人の状況に応じて処方されていないので効き目は不明確」だと言ってのけるのでした。

その漢方の名医は患者を望診、脈診、舌診で症状を診て処方する漢方薬を変えるのです。

ここが西洋医学と違いますよね。ステロイドを渡すだけの、通り一辺倒の西洋医学にはなかった安心感がありました。だから期待しました。

通院スタイルは1週間に一度。塗り薬は一切なくって、漢方薬だけを処方してもらっていました。

よく何か月分も漢方薬を処方されて飲んでいる人がいますがそれは危険ですよ。

漢方の煎じ薬は土鍋で煮ます。煮詰めた漢方薬は強烈な匂いを放ちます。味は苦くて渋くて、すんなり飲めません。

処方される漢方薬は保険適用外のものもありました。

ロウセキみたいな石、蝉の抜け殻の漢方薬も袋に入ってました。俄然、効果を期待しました。毎月2万円くらい支払っていたと思います。

アトピーに漢方薬治療は効果ありますか? という質問をよく受けますが、まず漢方も薬であることを認識することです。

所詮、漢方も薬なのです。漢方薬に対する「自然由来だからやさしい」イメージに期待してはいけません。

漢方薬は副作用がある」と、その中医学の権威もいっていたほどですから。

私は何十年も漢方薬を飲み続けている人からの相談を多数お受けしております。

その度に「なぜ完治しないのか?」と思うのです。

最近、私にアトピー相談をされた40歳後半の女性が私に話してくれた次の言葉を紹介しましょう。

「ある施設で治療を受けていた。その中で一番しつこい、治しにくいアトピーを抱えていた患者さんは決まって漢方薬を飲んでいた人だった」

名医といえども過信し依存してはいけません

東洋医学の権威のドクターから治療を受けても皮膚の乾燥・炎症は治りませんでした。

そして、受診して1年後、アトピーが悪化。

働けなくなって退職し失業。あっという間に最悪な状態になったのです。

もちろん漢方薬を飲み続けました。しかし秋になっても炎症と痒みは治らず。乾燥の季節が深まるにつれ私の心は焦るばかりでした。

私は漢方薬でアトピーを治すことをやめました。クリニックに足を運ぶことをやめたのです。

結果、すべての通院を止めてから、私は健康を回復できたのです。

医師半分・患者半分

25年間の闘病生活で思うことは、最後、身体を癒すのは自分であることです。

いくら優秀な医師でも彼が出来ることは半分だけ。後の半分は患者本人自身にあります。

患者もやるべきことがあるのですから。

医師は自分の役目を果たしています。医師は悪くありません。

そして、医師ができることは限られています。なぜなら医師は患者の身代わりになることはできないからです。

つまりこう思うのです。

患者本人が自分の医師になるべきです。肝要なのは自医自助の精神です。

これが東洋医学に10年以上、治療を受けてきた結論です。

過去の反省として「決められた診察日に惰性に通院していたこれが一番良くありませんでした。

いくら時間と経費をかけても「医者任せ」では治らない。そう痛感しています。

ならば、どうやってアトピーを完治させたのか?

その話しの続きは、下のリンクのページでたっぷりお話します。

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薬を飲むことだけが実践ではないと思います。

「病気だけを除去することはできない」

これも東洋医学の貴重な教えとして身に付けたいものです。

文責 / 非営利活動法人 日本成人病予防協会会員健康管理士 渡辺勲

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アトピー完治のメカニズム